【症状から考えるシリーズ】咳が出る。ってどういう事?②
2019.10.31 -[ご挨拶]
あのインクと一体型の、何回でもペッタンポンできるハンコをポケットに入れたまま洗濯してしまった獣医師youです。
登場人物紹介
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;このブログの筆者。動物のお医者さんやってます。
落ちこんだ時にはふて寝。
グジグジ言いながら布団にくるまります(女々しい。)
;動物看護師長。おたまちゃんのママ。ついでに獣医師youの奥様。
落ち込んだ時はとにかく食べます。
あ、その前に泣きます。
でもその前にyouに理不尽な絡みをします。
;冬眠準備系児童おたまちゃん。ホッペとお腹がこぼれ落ちる寸前です。
嫌だアピールはまるで土下座。
地球の声を聞いているかのように地面にしがみつきます。
;二匹の猫。つみれ(三毛)・うなぎ(黒白)と呼ばれます。
この2匹にとって嫌なことってなんなのでしょう。
あ、掃除機か。
その時のつみさんの顔は超極悪です。
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当院では、アナログブログと称して毎日ブラックボードに色々な事を書き、病院の前に置いています。
オモテ面には今日の一言。裏面には謎解き問題や動物クイズを載せています。
毎日看護師さんに書いてもらっている(私の字が少々芸術的なため…)のですが、とにかく誤字が多いです。
彼女らの世界では、“魔女”は“摩女”、“宇宙”は“守宙”らしいです
「これも味か。」
と、あえてそのままにしておりますので、間違い探しだと思って楽しんでもらえると光栄です
どうでも良い話なのですが、アナログブログをインスタに載せた時点でデジタルブログなのではないかと気にしております。
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今週も咳についてのお話を続けていきます。
前回のお話はからどうぞ
【症状から考えるシリーズ】咳が出る。ってどういう事?①
咳は「気管に刺激が加わった時に起こる、生体防御反応」でしたね
では、その刺激が何なのかを調べるにはどんなことが必要なのか見ていきましょう
○もう少し聞きたい
前回の記事で聞けなかった(忘れていた)ことを追加しておきます
・混合ワクチンはやっているか
⇨咳の出る感染症は多いです。
・フィラリア予防はやってあるか
⇨フィラリア感染症の症状には咳が入ってきます。ネコさんもです。
・何がきっかけで咳が始まるか
⇨時間帯、特定の行動をした後、運動などなど。
・咳が出るようになって以降、変化はあるかどうか。
⇨時間が経つことでどうなったか、という情報も重要です。
a.症状が改善傾向…感染性の病気の可能性が高い
b.症状が変わらないまたは悪化している…慢性呼吸器病、心臓病の可能性が高い
○検査で確定診断に近付ける。
ここまででかなり絞れてきているとは思いますが、それを確信(診断)に変えるために検査をします。
咳が出ているときには、こんな検査を行います。
・胸部レントゲン検査
…胸の中に怪しげなものは無いか画像で探します。
・一般血液検査
…感染症傾向(白血球の増減)は無いか、などを見ます。
・CRP測定
…炎症の項目の血液検査です。鼻炎のような、〜〜炎と呼ばれる病気がないか見ます。
・心臓超音波検査
…心臓が大きくなっていないかどうか調べます。
・気管支鏡検査
…気管の中にカメラを入れて、中に何かないかなどを直接目で見てみます。
どこまでやるかどうかは、本人の症状によって相談しながら決めていきます。
ここまできたら、ある程度病気がはっきりしているはずなので(これでも確定診断を出せないことはあります)治療の方針も立つことと思います。
○よく見る病気
「伝染性気管・気管支炎(ケンネルコフ)」
ウイルス感染によって起こり、感染すると14週間は気道内に残ると言われています。そのため長い期間咳が続きます。強い乾いた咳が特徴的です。
「慢性気管支炎」
慢性的にタンが気管内に溜まります。夜間に悪化し、よく寝れないことがあります。
治療はタンを外に出しやすくするお薬や気管を広げるお薬を使うなどしてなんとかしのいでいく、というものになってしまいます。
「僧帽弁閉鎖不全症」
小型犬でよく見かける心臓病です。心臓が大きくなることで気管を圧迫してしまい、咳に繋がります。乾いた咳が見られます。
「気管虚脱」
何らかの原因で気管が平べったくなってしまう病気です。運動時や興奮したときにガチョウの鳴き声様の乾いた咳をします。
「猫喘息」
アレルギー反応の1つで、気道が炎症を起こして細くなったり、正常な呼吸ができなくなる病気です。夜中から明け方に起こることが多くなっています。
また、症状に季節性がある(暖かい時期にだけ起こるなど)場合もこの病気を疑います。
「犬糸状虫症」
蚊に刺されると感染する寄生虫症です。他の寄生虫と違って、最終的に心臓に寄生するのが怖いところです。感染すると死亡率が高いのも特徴です。
毎月お薬を塗布したり、飲んだりお注射することで予防できる病気です。
ザッと挙げるだけでもたくさんありますね。
○必ずしも咳は止めたほうが良いわけではない
最後になりますが…
咳は“生態防御反応”であると言いました。
体にとって必要な反応でもあるということです。
痰(タン)が出ているときにお薬を使って止めてしまうと、気道の中に痰が溜まって逆に咳がひどくなります。
慢性気管支炎のようなずっと痰が出てしまうような病気の場合には、痰を出しやすくするお薬を使うことで楽になります。
動物が咳をする時は、何らかの異常がある場合がほとんどです。
大きな病気が隠れている可能性もありますので、あまり長い間様子は見ないほうがいいと思います。
では、今回はこんなところで
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“勝手にチワワコラム”
Q;チワワの名前の由来を自慢げに話してください。
A;…
知ってましたメキシコにあるチワワ市が由来らしいです
今のチワワさんのご先祖様がここで発見されたみたいです
それがアメリカで品種改良されたのが始まりと言われていますドヤ
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余談、






