【ネコ】新しい治療法が出てきた?猫伝染性腹膜炎(FIP)とは②
2021.1.8 -[ハリネズミ]
赤ちゃんの股関節って柔らかいですね。
その半分くらいしか動かせない、体ガチガチの獣医師youです。
登場人物紹介
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;筆者です。イヌネコさんなど小型哺乳類の診察をしています。
大学時代、○KB48にハマっていたことは内緒。
今や若い女の子はみんな同じ顔に見える病気にかかっています。
;動物看護師長。おたアヒママ(おたまアヒルのママ)。言いにくい。
○RASHIが好き。割といまだに。
メンバーの中のゲーム好きな人のファンらしい。
「ん、ゲーム呼んだ
(お前じゃない)」
;走り方が独特な2歳半児。通称初号機。おたまと呼ばれる。
○NPANMANが好き。何が良いのかわからないが…
この年齢の子は好きになる魔法がかかっているらしい。
;アヒル先生。2号機。顔が人間らしくなってきた。
このヒトはただの○KACHANです。好きとか…あるのかなぁ。
食う寝る
うんこする
が日課です。
;二匹の猫(つみれ、うなぎ)とハリネズミ(うに子)。
いくら食べても太らないつみれさん。
少ししか食べていないのにすぐ太るうなぎさん。
そしていつの間にかマルマルしているうに子。
体重管理はしっかりやってほしい。
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先日、上野動物園に行ってまいりました。
昼寝をできずに不機嫌なおたまちゃん。
抱っこの揺れでゲップと共に吐き続けるアヒル先生。
この2大モンスターを連れてバスと電車を乗り継ぎ、はるばる上野まで行ってきました。
「もうすぐ動物に会えるからねーー」
「zzzzz」
「おえっ」
上野動物園よりお知らせ ( ‘ω’o[新型コロナウイルス対策として〜〜となっております。 ]o
(・・・何か書いてあるような)
「zzzzz」
「おえっ」
上野動物園よりお知らせ
( ‘ω’o[新型コロナウイルス対策として〜〜となっております。 ]o
(・・・嫌な予感が)
「おえっ」
上野動物園よりお知らせ
( ‘ω’o[ごめん、予約制なんだ]o
「ゲフッ」
動物園も予約制。知らんかったよ。
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先週に引き続き
猫伝染性腹膜炎(FIP)
について解説していきます。
【ネコ】新しい治療法が出てきた?猫伝染性腹膜炎(FIP)とは①
新しい治療法が〜〜〜とか言っておきながら、治療法の話はまだ先になります。
すみません。
また、とっても盛んに研究が行われているものでもあるので、どんどん新しい情報が出てきています。
今後も様々な研究結果が出てくることかと思いますので、最新の情報を参考にしていただけるとありがたいです。
○発症しやすい年齢とかあるの
全ての年齢で発症する可能性があると言う報告があります。
ただし、若い年齢(2歳くらいまで)での発症は症状の進行が早い傾向にあります。
○さて、症状は
非常に様々な症状が出ます。
ひとまず箇条書きにしてみますが…
・食欲不振
・嘔吐
・下痢
・体重低下
・粘膜が白くなる
・黄疸
・腹水が溜まる
・胸水が溜まる
・呼吸しにくい
・発熱(抗菌薬が効きにくいもの)
・ふらつきや発作
・お腹の中にデキモノができる
・ぶどう膜炎(目の炎症) などなど。
それぞれの症状は他の病気でもみられるものなので、組み合わせでFIPという病気を疑っていくことになります。
逆に言えば、この症状が出たらFIPと言うものがないので診断が非常に難しい病気でもあります
○ウェットタイプとドライタイプ
FIPについて調べていると必ずと言って良いほど出てくるこの言葉。
イメージとしてはわかりやすいものなので知っておいても良いかもしれません
実は、「FIPには大きく分けて2つのタイプがある」と言われています。
〈滲出型:ウェットタイプ〉
お腹や胸の中に黄金色(たまに白色)の水が溜まるタイプ。
〈非滲出型:ドライタイプ〉
比較的、症状の無い期間が長い。
肝臓や腎臓など様々なところにデキモノができる。
眼の中が白くなったり、麻痺やてんかんといった神経症状を出すことがあります。
が、どちらのタイプの症状も出すことがあるので簡単には分けられないのが現状です。
○主な検査について
どの検査でも、それだけで確定できるものはありません。
血液検査:
貧血、白血球のバランスの変化、総蛋白の増加、アルブミン/グロブリン比の低下、肝数値・SAAの上昇など
レントゲン・エコー検査:腫瘤・腹水・胸水の発見
CT/MRI検査:脳や脳脊髄液の異常の発見
抗体検査:
ウイルス感染の有無の確認(ただし、FIPなのか猫腸コロナなのか区別は…)
血液からの遺伝子検査:
同様にウイルス感染の有無の確認(ただし、FIPなのか猫腸コロナなのか区別は…)
などなどです。
細かいことを言えばもっとあります。
と言うことで、次回は診断の出し方や治療について書いていきたいと思います。
治療も色々あるので1回で書ききれない気がします。
では
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“明日から使える生き物の不思議クイズ
”
Q;セミの鳴き声の出し方は、どの楽器に似ている
A:バイオリン
B:太鼓
C:トランペット
A;
さて、音を出す虫には色々いますよね。
コオロギ、スズムシなどは羽をこすり合わせて音を出しています。
言ってみればバイオリンのような音の出し方です。
ところが、セミは全く違っています。
仕組みを言葉で説明するのは難しいのですが、発音板という部分を振動させて音を出して(鳴いて)います。
つまり、太鼓に近い仕組みというわけです。
ということで、答えはBの「太鼓」でした。
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〜番外編〜
最近人間界への加入を果たしたアヒル先生に、
初めてお友達が出来ました
静かなその友達は
アヒル先生からの熱いキッスも静かに受け止め
語らいに耳を傾け
ストーキングされても怒る事なく
今日も優しく寄り添ってくれるのです。
アヒル先生の右手さん、左手さん、
これから我が子をよろしくお願いします
本日はここまで
最後までお付き合い頂きありがとうございます!
また来週